家事の合間に、気軽にチャレンジ♪ ママの手作り体験記

Vol.34 はじめてでも簡単♪レザーのミニショルダー

一枚革だから簡単♪手縫いで作るレザーのミニショルダー
01.レザーのミニショルダーに挑戦!

必要な道具を準備できたら、まずは型紙を参考に革をカット。
ハサミでも問題ありませんが、革包丁を使えば真っ直ぐに裁断できますよ!

型紙をダウンロードする
図A 楽しみです!
STEP.1 穴をあける

ホックを取り付ける場所とひもを通す場所の2箇所に穴をあけるところからスタート。
針などで先に目印をつけると安心ですね。(〈図A〉参照)

ゴム板の上で、本体にひもを通すための2箇所にハトメ抜き(4mm)で穴をあけます。

次にハトメ抜き(4mm)で、本体にホックを取り付ける穴を1箇所あけます。

その後、ホック用の革パーツ(2×1cm)に型紙にある菱目位置に印をつけ、革の中央にもハトメ抜き(2mm)でホックを取り付ける穴をあけます。

穴があいた瞬間が気持ちいいですね!
Check! 先生のワンポイントアドバイス

穴をあける場所には針で目印をつけておきましょう。また、木槌は垂直に打ち付けるのが基本。斜めに打つと穴まで斜めなってしまいます。机の足の真上で叩けば、木槌で叩く音が小さくなりますよ!

STEP.2 ホックを取り付ける

革にホックを取り付けましょう。
この工程にはレザークラフトの基本となるテクニックがたくさん!

完成イメージ

ホック用の革パーツの上下に菱目打ちを使って、菱目位置に合わせて縫い目の穴をあけます。

同じように本体にも菱目打ちで縫い目の穴をあけましょう。(〈図A〉参照)

菱目打ちって?

革を手縫いする際はあらかじめ縫い目となる穴をあけておきます。その穴をあけるときに使うのが「菱目打ち」。ハトメ抜きと同じように木槌を使って穴をあけていきます。

次にホック用の革の上下にホック(凸側)をセットしたら、打ち台の上に置き、ホック打ち具(凸用)を使ってしっかりと打ち付け固定します。

表面

今度は本体(表側)の革の上下にホック(凹側)をセットします。

打ち台の上に置き、ホック打ち具(凹用)を使ってしっかりと打ち付け固定しましょう。

バネの向きに注意を!

ホック(凹側)をつけるときは、ホックの中のバネの角度と打ち具(凹用)の平らな部分の角度を揃えましょう。バネが潰れるとホックが留まらなくなるのでご注意を!

ホック(拡大)
ホックの中をしっかり見たことがなかったから驚き!
糸と針の準備方法
〈図1 糸の通し方〉
1、2、3、4、5
【糸はワックス引きしてから!】
ワックス

30cmの糸をカットし、ワックスに当てながら5~6回引きます。

毛羽立ちをなくし、糸全体をピン!と張った状態にすることが、レザー手縫いのポイント。

【糸を針に固定するには】
1

先から5cmほどの場所をほぐし、そこに針を刺しましょう。

2

次に、長い方の糸を矢印の方向に、グッと引っ張ります。

3

糸と針が固定されて準備が完了!

4 短い糸

通った糸を、止まるところまでしっかりと引っ張りましょう。

長い糸

次に、長い方の糸を矢印の方向に、グッと引っ張ります。

5

糸と針が固定されて準備が完了!

【ホックを本体に縫い付ける】

さあ、ここから手縫いのコツをつかんでいきましょう!

〈図2〉 〈図3〉

菱目打ちであけた穴に合わせて本体(裏側)と小さな革パーツを縫い合わせます。

縫い終わりは糸のすき間にくぐらせればOK。

表面

上下を縫えたら、余分な糸をカットして出来上がり。

はじめての革の手縫い、できました!
Check! 先生のワンポイントアドバイス

縫い終わった後はローラーやペンなどで縫い目を押さえると、革と馴染んでくれます♪

STEP.3 手縫いの準備をする

人生も、仕事も、レザークラフトも丁寧な準備が大切!
綺麗に手縫いするためにも、落ち着いてゆっくり作業しましょう!

ゴムのりを塗る前に軽く折り目をつけておき、端から3mmのあたりにしっかりとゴムのりを塗ります(両面テープでもOK)。
(〈図A〉参照)

両サイドにゴムのりを塗り、乾いたら端からゆっくりと貼り合わせましょう。※ローラー(もしくはペンなど)を押し付け、しっかりと密着させます。

ポシェットらしくなってきました♪
最初はここから!

手縫いをする場所に革の端から3mmのところに薄く線を引き、線に沿って菱目打ちを打ちます。次に、最初に開けた穴の4番目から、次の菱目打ちを入れ打ちます。この工程を繰り返していきましょう。

最後は3mm以上ほど余らせます。両サイドを菱目打ちできれば、準備が完了!

Check! 先生のワンポイントアドバイス

ゴムのりは乾きやすいので、使うときだけ蓋を開けるようにしましょう。菱目打ちのガイドラインは、針先を使うと便利ですよ!

STEP.4 手縫いをする

いよいよ本革ポシェットのメイン工程、手縫いがはじまります!糸と針の準備は、Step2の工程を参考に!
なんと、手縫いの技は両手使い!左右互いの力を均等にして縫い合わせることがコツです。

ワックス引きをした糸の両側に針をセットします。糸の長さは厚さ1mmの革なら縫う距離の3倍+20cmが目安です。

〈図4〉を参照し、①の1つ目の穴に針を通して、糸を左右同じ長さにします。
あとは穴に沿って図のように左右の手で均等な力で縫っていきます。

イラストを参考に縫い進めていきましょう!
〈図4〉先に通っている糸を刺さないように針を通す

※両手を使うので、足に挟んで固定して縫いましょう。(今回アトリエでは、先生の専用の工具に挟んでいます。)

最後は2目戻ります。

一度糸のすき間に針をくぐらせて、残った糸をギリギリのところでカットしましょう。

両サイドを縫えたらローラー(もしくはペン)で、縫い目を押し付けます。

縫い終わりました!

無心になれて楽しいです♪
Check! 先生のワンポイントアドバイス

今回は革を挟むために専用の台を利用しましたが、家庭で行うときは両膝に挟んでも作業ができます。ひと目ごとに糸を引き、左右同じ力で引っ張るのが縫い目がキレイになるコツ!

STEP.5 仕上げる

ついに最後の工程までやってきました!
長く使えるように心を込めて仕上げてくださいね♪

はみ出したのり、革のズレなどをヤスリを使って整えます。

縫い合わせた両端に、目止め液を塗りましょう。

ティッシュで余分な目止め液を拭き取ってから、ヘラで磨いてツヤを出します。

最初にあけた穴に紐を通し、内側で玉結びすれば完成です!

やっとここまで……!
Check! 先生のワンポイントアドバイス

ヌメ革の場合は、水を目止め液の代用として使うことができますよ!

「本革ポシェット」がついに完成しました!

手作りしたとは思えないほどの完成度!

木槌を叩く音、縫い目の間を糸が通り抜ける音、そして軽やかな笑い声……。そんな心地いい音に満たされながら、本革のポシェットがついに出来上がりました!先生からの「一回で覚えられるなんて優秀ですね」「すごく綺麗です」と嬉しい声に背中を押されるように、手縫いのスピードもどんどんアップ。一時間半ほどで、とっても可愛く仕上げられました。お財布やスマートフォンを入れるのにちょうどいい大きさだから、ちょっとそこまでのお買い物はもちろん、普段のサブバッグとしても活躍してくれそう。手作りしたとは思えないほどの完成度で、プレゼントにもぴったりです!

チャレンジママに感想を聞いてみました!

チャレンジママ

無心になれる楽しい時間。
早く次の作品に挑戦したくなりました!

久しぶりに無心になれて、とても楽しい時間を過ごすことができました。ストレス発散にぴったりですね。先生に教えていただきながら可愛く仕上げることができましたが、二回目はもっと慣れて、上手にできる気がします。次の作品に挑戦したいという欲が早くも出てきました(笑)。実際にやってみて大切だと思ったのは、ちょっとしたところの力加減です。穴をあけるときの木槌の叩き方、仕上げの工程でのヤスリの当て方、ゴムのりの塗り方……。どれも意外と力を抜いたほうが綺麗にできるのかもしれません。今は子どもが小学校に通っている間が、私の自由時間。とってもいい趣味が見つかって、嬉しいです!

こちらもチェック!02.残った革にはこんなアレンジ♪