家事の合間に、気軽にチャレンジ♪ ママの手作り体験記

Vol.38 はじめてでもできる簡単カリグラフィー

なぞって、切って、留めて。カリグラフィーのリース飾り
01.カリグラフィーの基本

今回挑戦するのは、カリグラフィーの中でも自由度が高い「モダンカリグラフィー」と呼ばれるジャンル。
まずはカリグラフィーの基本から覚えましょう!

道具だけでも可愛い!
「カリグラフィー」とは

文字を美しく見せるカリグラフィーは、1世紀後半に起源を持つ古い技術。中東や西欧における書道のような存在として位置付けられています。そんな伝統的なカリグラフィーの技や文字の形を利用して、自分らしく楽しむのが、今回挑戦する「モダンカリグラフィー」。印刷物とはちがった筆の濃淡の美しさに、あなたも触れてみませんか?

今回使ったインクは・・・ 「文染/天然染料のインク01藍」

京都草木染研究所と共同で開発した植物由来のインク。時とともに移ろい行く自然素材ならではの変化を楽しめます。

伝統的な書体
イタリック体
イタリック体

15世紀頃に広まった伝統的な書体。現在でもパソコンフォントなど、幅広く利用されています。

カッパープレート体
カッパープレート体

薄い銅板に文字を彫るために生まれたもの。装飾文字として高い人気を誇る書体です。

ペン軸の種類
ストレート
ストレート

ペン先をコントロールする感覚が掴みやすく、利き手を選ばずに使えます。

オブリーク
オブリーク

ペン先を斜めにセットするタイプ。傾斜のある文字が書きやすくなっています。

  ガイドシートをダウンロードしてくださいね♪ ガイドシートをダウンロードする
STEP.1 書き方の基本を覚える

普通のペンとも万年筆ともちょっと異なるカリグラフィー用のペン。
特徴をしっかり知ることで、書きやすさが変わりますよ!

インクの量に注意を!インクの量に注意を!

よーく見るとペン先の中央に丸い穴が空いているのがわかるはず。この部分にインクが溜まるくらいが適量です。

ペン先はいつも右上をペン先はいつも右上を

ペン先はいつも右上45~55度くらいを向くように。ストレートペンを使う場合は、ペンの角度を変えずに紙の方向を45~55度変えることで、ペンがスムーズに動かせます。ペン先の使い方はさまざまですが、今回はペン先が痛まないようにだけ注意をしてチャレンジしてください。

 
ペンと紙の角度は45度が目安
ペンと紙の角度は45度が目安

ペン先を立てすぎると引っかかりやすく、寝かせすぎるとインクが出過ぎます。目安はいつも45度くらいに。

STEP.2 カリグラフィーペンに慣れる

上に登る線は細く、下りる線は太く書くのがカリグラフィーの基本。
ペン先を軽く触れるように動かすと細い線に、力を加えると太い線になります。

ペンに慣れる

Step1の「書き方の基本」を押さえながら、自由にペンを動かしてみましょう。

筆圧を変える(上まわり)
セージ アジサイ カレンデュラ ラベンター

下から上へ、細い線でカーブを描くようにペンを動かします。

セージ アジサイ カレンデュラ ラベンター

頂点まで来たら、力を加えて太い線でカーブを描きます。

インクを足しながら繰り返し練習しましょう。

筆圧を変える(下まわり)
表面

上から下へ、太い線でカーブを描くようにペンを動かします。

一番下まで来たら、細い線でカーブを描きます。

一番下まで来たら、細い線でカーブを描きます。

Check! 先生のワンポイントアドバイス

慣れない間はペン軸の根本を持つと、力を安定させやすくなります。また、指先だけでなく、腕全体を動かすのがポイント。インクがなくなったら少し前からなぞってつづけましょう。

感動です!
STEP.3 文字を書く

ペンのコツがつかめたら、実際のリースに飾るメッセージを書きましょう。
今回は、クリスマス用に、筆記体で「Noel」の4文字にチャレンジします。
紙は、お手本シートに重ねて使えるトレーシングペーパーを使います。
インクの色選びも楽しみのひとつ。今回は、冬のクリスマスをイメージして天然染料の「藍」色を使いました。
※インクの詳細は、アレンジ編をご覧ください。

まずはガイドシートをお手本に、文字を覚えてみましょう。

慣れてきたら本番!トレーシングペーパーを重ねます。

左端から「Noel」を書きます。

右端いっぱいまで繰り返して書きましょう。

外から見えないから、出来上がりにワクワク!  
Check! 先生のワンポイントアドバイス

文字を書くときも上がる線は細く、下りる線は太くするのが基本です。一文字ずつインクを継ぎ足すように書くと焦らず、ゆっくり書き進められます。ガイドシートにない文字を書く場合は、文字間を狭めにするとバランスよく見えるようになりますよ!

STEP.4 リースに飾り付ける

今回は最後にリース飾り用にアレンジ。
思い思いの方法で楽しんでくださいね!

表面

文字の上下の空間を揃えながらカットします。

ハトメパンチを使ってリースに巻きつけます。

Check! 先生のワンポイントアドバイス

トレーシングペーパーにインクを使うと乾きにくいので、ドライヤーが便利です。テープ状にしたメッセージは2枚重ねてアレンジしたり、テープの太さもリースに合わせて調整してください。

「ボタニカルキャンドル」がついに完成しました!

もしやどこかで練習してきたのでは……?と思うほどスラスラ。ペンの角度、力加減、動かし方など、基本的なルールを覚えた後は、先生が目を離している間にもメキメキ上達。「良いです!良いです!」「かわいい形!」と、先生からも嬉しい言葉をもらえるまでに、あっという間に上手になりました。今回はリース飾りにアレンジしましたが、メッセージカードやタグ、しおりなどいろいろなシーンに活用できそう。皆さんも先生オリジナルのガイドシートをダウンロードして、ぜひチャレンジしてくださいね!

チャレンジママに感想を聞いてみました!

チャレンジママ

文具好きにはたまらない世界!
すっかりハマってしまいました!

はじめる前は「私にできるのかな……」と不安な気持ちもありましたが、とっても楽しく書くことができました。普段はPCで文字を打つ生活が増え、久しぶりの手書きの感覚が新鮮。自分の手書き文字を添えるだけで、雑誌や海外の絵葉書みたいな雰囲気になるのがいいですね。「HAPPY BIRTHRAY」や「THANK YOU」など、よく使いそうな言葉は、ぜひマスターしておきたいと思いました。初心者でもコツを掴みやすいと思いました。それに、ペン先、ペン軸、インクなど、それぞれにいろいろな種類があって、どれも本当にかわいい!文具好きにはたまらない世界(笑)。すっかりハマってしまいました!

こちらもチェック!02.カリグラフィーの楽しみ方