わたしのステーション

"縫う" ことをアップデートしようー

2021.1.21

      

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はらむらようこさんの暮らしの中から、整えていること、すっきりしたこと、そして気持ちがほっとしたこと、ときには新しい発見をみつけたことなど普段の暮らしで大切にしているエピソードを毎月ちょっとずつご紹介します。


-No.1-

裁縫箱


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入園や入学のタイミングに裁縫を久しぶりに始めた方や、子どもにお洋服や小物を作ってあげたいと始められた方など、裁縫のきっかけは様々あるかと思います。
わたしが裁縫をはじめたのは、大学でテキスタイルデザインを専攻していたのがきっかけで自分の洋服を作るようになりました。それから仕事や育児に追われて、すっかり縫うことを忘れていました。しばらくして再開したのは娘が小さい頃、ふと既成の靴下やTシャツにリボンを縫い付けてみたところ、「これ、ママが作ったの?!可愛い!」と魔法使いでも見るような目で驚き、喜ぶ娘の姿を見てからです。大人になっても物を作るのは楽しい!喜んでもらえるのも楽しい裁縫との付き合い方がアップデートした1人です。

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写真:思い出の靴下

「針仕事」は家事としてでなく、作る楽しみを感じられるための時間に。
できあがる喜びがあることや、作る楽しみを(お子さんと)いっしょにあじわえるのも幸せなことです。
それでは、わたしの裁縫と収納をご紹介したいと思います。

1.道具と材料を分けよう!

道具と材料を分けてみると・・きっととっても楽になる。


道具(裁縫セット)と材料を一緒にまとめず、分けてみませんか?
なぜなら、道具と材料は使用頻度が違うためです。
いざ、子どものスカートを作ろうとする時、材料は、布とゴムを取り出せば準備完了ですが、道具は、布を切ったり、測ったり、いろんな場面で何回も使いますね。

・材料と道具の分類
材料とは、布、ゴム、紐、リボン、ボタンなど。
道具とは、ハサミや定規などをさします。
糸は本来材料ですが、道具と一緒が便利です。
よく使う色だけを道具と一緒に入れておきましょう。

道具の収納場所は、リビングなど出しやすい場所に置けば、さっと取り出せて少しのスペースで済むのでボタンが取れたり裾がほつれた時でも、すぐに付けてあげることができますよ♪
やはり、よく使う道具の糸と針と糸切りバサミがすぐに取り出せるって便利です!
そして、かさ張る布などの材料の収納は頻度も少ないので、寝室の押し入れや、少し奥まった場所などにケースに入れておけば大丈夫かと思います。

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写真:我が家のお裁縫道具セットは、リビングの引き出し収納一段にこのようにまとめています。
引き出しごと引っ張り出し、作業机に置き使っています。片付けるのもあっという間です。

2. 買った布を触ってみよう

あなたを今、わくわくさせてくれる布だけに。


裁縫時間の楽しみのひとつが布選び。この布であんな物を作りたい、この布は色が綺麗だから買っておこうと、お店で楽しく想像して、布ってつい増えますね。「早く作りたいな」と、あなたを今、わくわくさせてくれる好きな布だけに限定して持ちましょう。

すでに、布が増えすぎてお困りの方は、まずは布を全て広げてみてください。買った時のまま一度も触っていないものも手で触れてみて、全体の大きさや柄などを離れて眺めてみましょう。生地が思ったより分厚い、小さい、日焼けしている、子どもの好きなキャラではなくなっているなど、気づきがあります。

今では、ほとんど布を持たなくなりました。作りたくなったら食材を買うように作る前に買いに行くというような気持ちの良いサイクルになっています。

3. とにかく作ろう!

何かをしたいなと思っているのに、なかなか実行できない・・・
そんな理由は大きく、2 つあります。


1 つ目は、その道具を取り出すまでに面倒であること。これは、1.で解決できそうですね。
2 つ目は、完璧に作ろうとレベルをあげすぎること。
手作りした子どものものは、よく使っても、数年です。そのうち無くしてしまったり、サイズアウトしたり、数回くらいしか使わない場合もありますよね。最初は、気負わず、使えたらいいというくらいにして、完璧より、とにかく完成を目指してみませんか?
綺麗な作品よりも、完成する喜びを。
初めて縫いものをするお子さんへのおすすめは、可愛がっているぬいぐるみの布団や、お出かけにお気に入りのおもちゃを入れるポシェットなどです。アイロンも、定規も必要なく、ただまっすぐ縫うだけで簡単に完成するものがいいです。子どものおもちゃ収納に入れられるものがポイントです。
大人も使うものだったり、目立ちすぎるものだと、つい口出してしまいますからね。
作り慣れて、もっと綺麗に縫いたいと思ってから、レベルを少しづつ上げていけばよいと思います。

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※写真:はじめて作ったのは、フェルトのヒヨコとクマの座布団。

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※写真:動物モチーフが好きな娘に、キツネのマフラーやうさぎの水筒入れなど作りました。ヘアバンドは、娘が11歳の時に欲しいから作ってみたいと完成させた意欲作です。

小さな細工のものは、案外難しいので、応用編でチャレンジしてください。
お子さまにも、ハードルをさげてナビゲートしてあげてくださいね。

image0.jpg作ることが楽しいのは、幸せなこと。

4. 見やすくしよう!一目瞭然収納のススメ。


さて、ここからは裁縫箱について、詳しくご紹介します。
一番のポイントは、何があるかわかるように一目瞭然に収納することが大切です。

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※写真:ボビンや糸は横に寝かせて、一目で色が分かるようにしています。
※はさみなどの先のとがった道具は、お子さんが触れて危ない場合は、しっかりと付属のケースに入れてください。

色が見えるように収納したいボビンは、箸箱がピッタリ合うものが多いです。きっとお家に余っているものがあるはず!試して見てくださいね。

収納ケースは、一目瞭然のために浅めのものがおすすめです。わたしは浅い引き出しの一段を裁縫箱にして、和菓子の小箱を詰めて種類別に収納しています。

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材料のボタンですが、細々したものなので蓋つきの缶やジップロックなどの袋に収納されていませんか。思い切って蓋のない浅い箱に入れ変えてみませんか。量がある場合は深くても透明の入れ物で、例えば綿棒の入れ物が便利です。中身が見えるようにすると一目瞭然の効果がでます。好きだなと思う物だけを持つ仕掛けになり、自然と量が減ってシンプルで使いやすくなり、使うから減るという好循環に。そもそも材料は、ほとんどないのが自然で快適だと思っています。

image6.jpgミシンの針やまち針などの針のストックだけは、危ないので蓋付きに収めています。

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引き出しの中も、少し引き出せば済むように、手前によく使うものを入れましょう。
ボタン1つを手縫でつける場合などは、引き出しを開けっ放しで付け、終わった後に、針をしまいやすいようにしています。

DSC_0013_1.jpg糸は切ったそばから布について邪魔になります。糸くずをすぐに入れるゴミ箱も作業机に持ってくると便利です。(白い小さなゴミ箱です)

5. お裁縫を身近に


家事の合間のちょっとした時間を使って
静かにちくちく手作りすると、集中できて楽しいですよ。

裁縫が得意ではない方もいらっしゃいますよね・・・
いまでは、便利に既製品やオーダーで気に入ったものが揃います。
無理せず、お裁縫を手放すというのも、素敵なアップデートです。
ぜひ、ご自分のペースで楽しい時間を見つけてくださいね!

haramura (1).jpgはらむら ようこさん

生活デザイン研究室 こちらから

整理収納サービスを重ねるにつれ、家くらい自分の本当に好きなコトや物だけにしてあげたいと思いが募る。元デザイナーの経験を活かし、今の本当の「好き」を見つけ出し今へアップデートさせる独自の片づけ論をもつ。

好きな物だけだから自然と片づく。自分がアップデートされ楽しい。とファンが多く、予約の取れないアドバイザーでもある。神戸育ち大阪在住。

「好き」から始まる暮らしの片づけ  ワニブックス社から出版