新学期、新生活に向けて、子どもの身の回りをアップデートしよう!
2021.3.23
はらむらようこさんの暮らしの中から、整えていること、すっきりしたこと、そして気持ちがほっとしたこと、ときには新しい発見をみつけたことなど普段の暮らしで大切にしているエピソードを毎月ちょっとずつご紹介します。
-No.3-
春休み前にお片づけ
一年間お疲れさまの気持ちを込めて。
この一年は、心配や不安も抱えた年でしたね。
仕事や家事に加え、学校や習い事など様々な変化に対応したり、我慢させたりなだめたりしたお子さんへのケアも多々あったことでしょう。
いろいろ大変なこともありましたが、わたしたち親もよくがんばったと思います。本当にお疲れ様でした。
そして子どもたちもよくがんばりました。コロナ禍で今学年をやり遂げたことを、ほめてあげたいですね。
そろそろ春休み。終業式前の早い下校をチャンスにしませんか。
ご自宅のお子様の身の回りをアップデートするのがおすすめです。
ランドセルに加え、お道具箱、お習字や絵の具セットはかさばりますね。
より忙しくなる春休みも、持ち帰ってきた道具が目につかないだけで、すっきりした気分になります。
1.「 始休式」をはじめよう。
アップデートタイミングを逃さない。
休みを満喫するための儀式。これを「始休式(しきゅうしき)」と名付けました。お子さんも「お母さん始休式??それなに!?」と、イベントが始まるみたいにワクワクしてくれるはずです。
家で使わない学用品の全てを、目につかない場所に移動をさせるのです!
2. 子どもと一緒にするアップデートは、学校の様子を知る機会。
[ ステップ 1 ]
・ランドセルを拭く
・靴や体操服などがきつくなっていないか、サイズを確認する。
・靴は洗剤につけおきし、お風呂の時に洗う。
・緩んだゴムを入れ直す
・クレパスを描きやすいよう包みの紙を千切ったり不足色を確認する
・不足品の買い物メモを書く
・薄くなった名前をなぞる
・ぞうきんを新しいものにする
[ ステップ 2 ]
・新学期に必要のない物を処分、思い出として保存の整理をする。
・新学年・始業式の用意をする。
「靴も小さくなってきたね。」「この色のクレヨンよく使った。何を塗ったの?」「給食委員お疲れ様。」など、ひとつひとつの思いや話題は尽きません。学校の様子が伝わってきて、とても楽しい時間です。こんな充実した作業も 始業式が間近になると準備が多発して、こんな優雅にはできませんね。
3. 充実した休みを過ごすために!
全てが洗い上がり、始業式の準備も整い揃ったら、休み中に使わない物をすべて視界から離します。
我が家では、クローゼットの一番上に移動させています。
普段出し入れしやすい場所に置いてあるランドセルもクローゼットの上に移動。
4. 子どもに好きなものを選んでもらう。
一年間に思い出となった作品の数々が、この袋いっぱいに。
子どもの片づけでいただくご相談で、「子供がおもちゃや工作を全部捨てたくないと言うので片付きません・・・」と悩まれる方が多いです。。 数ヶ月遊んでいないおもちゃ、埃をかぶった壊れかけの工作などで生活スペースが圧迫していたら、捨てようよと言いたくなる気持ちもわかります。ですが、ぐっと堪えて、「捨てる」話は後回しにし、
「好きなものは何か」を先に教えてもらいましょう。
・思い出の品を収納する箱を用意する。すでに収納箱がある場合はそれに加える。
・使い終わったノートやプリント、制作物などを1箇所に集める。
・どれを残したいか、「当てあいっこしよう!」声をかけて一緒に見ていく。
・親がいいなと思ったことを発見したら、その理由や気持ちを子どもに伝える。
(例)丁寧に字を書いているね。ノートを飛ばさずに使えたね。
最後まで塗れているね。など
・子どもにも、「あなたの大好きなものはどれ?」と選ばせる。
・選んだものは収納箱に入れていく。
・親が選んだ物も、そこに入れていく。
・箱に入りきらなくなった場合、
「宝物箱にはスペシャルなものだけにしよう。」と声かけ。
・再度その中で好きなものを選ばせる 。
箱の大きさは子供が持ち運べる程度に。
・残った物は、「よく頑張ったね、春からもたくさん作ってね。」と
声かけて処分。
今、好きなものを、親も大切にしてくれると子どもは安心します。何を好きだと言って選ぶのか、よく見て知ってあげましょう。好きから始める暮らしの片づけで、その子どもらしさを認める機会にしてください。
椅子の下にあるのが、捨てると決めたものです。全部捨てたくないは不安の表れで、片づけの気持ち良さを経験していけばきっと減っていきます。
今後の声掛けは、捨てるよ!でなく、大切なものが紛れ込むよ、のように、好きなものを大切にしている 気持ちを伝えてくださいね。
5.落ち着き集中できる学習環境を。
勉強机や本棚もスッキリと整理整頓。
疲れて学校から帰っても、宿題をさっさとやっちゃおうと思える、座りたくなる清々しい状態を目指しましょう。椅子はもちろん、机の上には物が置かれずに。勉強しなさい!が減りますよ。大人がノートパソコンを使いたくなるくらいの環境を目指してください。
6.最も使いやすい1段目の引き出しは最もよく使う文具を。
勉強や、娘の大好きな折り紙やお絵かきも、さっとできるようになっています。鉛筆はストックも全て削り、氏名も書いておきます。日々が楽になりますよ。
7.「片づけすると楽になる」経験の積み重ねが「片づけできる子」をつくる。
片づけは誰でも上手になります。たくさんのお子様と一緒に片づけをしてきて、そう断言できます。
(本の36−39ページにも載せています。よろしければご覧ください。)うちの子はだらしないと怒る必要はありません。わたしが片づけが苦手だから子どにも似てしてしまったと、ご自身を責めないでください。単に片づけの仕方を知らないだけか、しつけ的な、しんどい片づけしか知らなかったからかもしれません・・・。
8.大切に使えるものをもとう。
今、お子さんが本当に好きなもの、買えていますか?今、本当に何が欲しいか考えて選ばせていますか?「うちの子、物が捨てられないんです」よりも、「うちの子にモノの価値を考えずに買ってしまっているかも・・・」の方が近いのではと思います。
今後は、今好きな物を選び取る力を育て、素晴らしい買物体験をさせてあげましょう。
買物して気づくこともあります。人生の活力になるほどに、幸せなことだと思います。
9.親が共に寄り添うことで、片づけすると気持ちがいい体験を育む。
わたしの子どもは春から中学生になります。成長するにつれ、散らかっていても不愉快だなと感じてサインだしてくれたり、見逃さずすぐに片づけたり「片づけられる子ども」なってきました。
これまでに「片づけられる子ども」ってどんな子どもと想像しては、必要品だけを小綺麗に所持し、自分で管理できる。わたしはそんなイメージがありました。プロになってそれはハードル高すぎる!と気づきました。大人でもなかなか難しいですよね。もちろん、わたしでも難しい時もあります。
どうぞ、子どもの片づけをサインを見つけてあげて、片づけすると気持ちがいい体験を育んであげてください。
お忙しい方は、学期末の年3回だけでもいいです。できる方は、机の上に物が置かれたままが増えてきた、服をハンガーにかけていない、など'ヘルプサイン'を感じたら見逃さずに、「元に戻しにくい状態になっているのかな?一緒に収納の中を片付けてみようか。」と声をかけてあげてください。
長文を読んでくださりありがとうございます。アップデートを早々に済ませ、子どもとリラックスして、楽しい春休みになりますように。
著書『「好き」から始める暮らしの片づけ』(ワニブックス)
コープこうべネットで見る こちら→
はらむら ようこさん
生活デザイン研究室 こちらから整理収納サービスを重ねるにつれ、
「好き」から始まる暮らしの片づけ ワニブックス社から出版