わたしのステーション

旅の準備は収納がヒント。旅はもっと気軽に楽しくなる。

2021.7.27

      

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はらむらようこさんの暮らしの中から、整えていること、すっきりしたこと、そして気持ちがほっとしたこと、ときには新しい発見をみつけたことなど普段の暮らしで大切にしているエピソードを毎月ちょっとずつご紹介します。


-No.7-

夏の小さな楽しみ支度


夏になると子どもに色んなことを体験させてあげたい。美しい景色を見せてあげたい。親はそう思うものでしょう。私も子ども時代の楽しかった記憶が蘇るためか、夏は特にその想いも強まりますね。このような状況下でも安全に楽しめることをみなさん考えていらっしゃると思います。飛行機に乗れなくても、大勢で集まれなくても。いつもの公園でも、近くの川でも、ちょっとしたハイキングでも。笑顔で楽しめれば最高の夏になると思います。行く前から、帰ってからも、笑顔でいられるようにわたしがしている収納の工夫についてお話をさせていただきます。

1.出かける準備と後片づけで旅疲れに・・・。


片づけのプロになる前のこと。まだ子どもが小さく手がかかるころは、両親を頼りに帰省するはずが、行く前の用意だけで疲れ切ることが多くありました。あの頃は夫の帰宅は毎晩遅く、1人でやらなければと思い込み、何を持っていくべきか、それは家のどこにしまったのか、忘れ物のないようになど。後追いする子どもを抱っこしながら頭を悩まし、探し回り、気の重い作業でした。帰宅してからも、その大きな旅行バックを開けることが面倒でした。楽しむための旅行なのに、行くまでに疲れ、帰宅しても疲れるの繰り返しでした。

2."旅"という収納ケースを1つ用意する。


クローゼットのあまり着ない服が入っていた収納ケース1つを空にし '旅'関連の物を入れると決めました。旅といっても大げさなものではなく、近くの大きめの公園でゆっくりする時や、銭湯に行く時、市民プール、1泊の帰省、など「旅」に近いリフレッシュ感ある機会のものを"旅"ケースに入れています。ケースを開けるのは月一程度ですので、クローゼットの一番奥の一番下の使わない場所に置いています。station_0721_1a.jpg

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3.何を持って行くかを書いておく。


公園に行く時、帰省時、何を持参すべきか、メモに書くことにしました。そしてその物を全てこの"旅"収納ケースの中にしまっています。鞄から紙コップまで、すべて収納しています。スキンケアなどもいつも使っている物を詰め替えて1セットにして置いています。はじめは普段自宅で使用している化粧品をそのまま旅に持って行ったのですが、家に帰ってすぐに開ける必要があったり、実家など旅先で置き忘れて困ったりすることもありました。また試供品のサンプルなどを使用していたこともありましたが、使い慣れないものを旅先で試すよりも、サンプルは家で普通の時に使うことにしています。
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4. 旅収納ケースで何が変わったか。


"旅"収納を習慣にして、何も考えずにただ入れるだけ、または戻すだけというのはとても楽でした。あまり使わなかった物は迷いなく処分でき、よく使ったものはもっと便利な物に買い替えたりと、物1つ1つを吟味できました。旅を重ねるたびに片づける時間が有意義になりました。
そして、何よりの良かったことは、夫や子どもがメモを見て自ら荷物を用意してくれるようになったのです。初めてその光景を見た時、本当に驚いたのを覚えています。本来、旅支度というのは楽しいものです。それをわたしは何故か1人で抱え込み、家族から旅支度の楽しさを奪っていたことに気が付きました。それ以来、ピクニックの最中に、今何があったらよりピクニックが楽しいと思う?など質問して、アイテムを我が家らしくアップデートさせています。それも楽しい時間です。
子どもが中学生になり、余裕のでた最近は、ガラスのグラスを'旅'ケースに加え、ピクニックに持参することにしました。キッチンであまり使われなくなり処分しようかと考えていたものをこちらで利用することにしたのです。外で使うガラスは贅沢で素敵な時間になりました。

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たくさんの制約がある今ですが、飛行機に乗るだけが旅でなく、
'旅'感覚になる自由な気持ちを大切にすれば、近くても、いつもの、でも、楽しい思い出はきっと作れます。安全に楽しいお出かけをお楽しみください。

著書『「好き」から始める暮らしの片づけ』(ワニブックス)
コープこうべネットで見る こちら→

haramura (1).jpgはらむら ようこさん

生活デザイン研究室 こちらから

整理収納サービスを重ねるにつれ、家くらい自分の本当に好きなコトや物だけにしてあげたいと思いが募る。元デザイナーの経験を活かし、今の本当の「好き」を見つけ出し今へアップデートさせる独自の片づけ論をもつ。

好きな物だけだから自然と片づく。自分がアップデートされ楽しい。とファンが多く、予約の取れないアドバイザーでもある。神戸育ち大阪在住。

「好き」から始まる暮らしの片づけ  ワニブックス社から出版