わたしのステーション

絵を飾ると家がもっと好きになる

2021.8.25

      

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はらむらようこさんの暮らしの中から、整えていること、すっきりしたこと、そして気持ちがほっとしたこと、ときには新しい発見をみつけたことなど普段の暮らしで大切にしているエピソードを毎月ちょっとずつご紹介します。


-No.8-

お部屋に絵を飾ろう


station_0824_1.jpg大きなポスターの下で本を読むむすめ

片づけが習慣化するのは時間がかかるものですが、ひとっ飛びに、暮らしを美しく維持管理できる仕掛けがあります。それはなんだと思われますか?アートを飾る事です。敷居が高いと感じた方もいらっしゃるかもしれません。実際家具など物のご提案は喜ばれてもアートの提案は驚かれるケースが多いです。そのため、ファーストステップとして、「額を置かずに額を壁に飾る事」を提案しています。まずは絵は入れず、額のみ壁に飾ります。今家にある額で大丈夫です。このような変化がおこります。

station_0824_2b.jpg   [before] テレビボード上の置かれた額

ソファとキッチンカウンターあたりのbefore after 

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壁に額を掛けるとなると、自然ともう好きではない額を処分したりその周りに置かれたものを片づけようという気持ちになります。

1.飾る場所を探そう。


飾る場所は、よく見る壁がおすすめです。テレビ周辺や、ダイニングテーブル周辺の特に子どもがよく座る背後の壁、わたしは子どものギター練習を見るのでその上にも飾っています。また、洗面室はお客様も使われる場所なので、ここもおすすめしています。

station_0824_5.jpg■ギターコーナー

station_0824_3.jpg■テレビの上

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■ダイニング脇

station_0824_6.jpg■洗面室

2.存在感のあるスイッチプレートをアートの力で埋もれさせよう。


番外編として、スイッチやリモコンなどが目障りな場合、額を近くに配置し印象を減らすこともすすめています。

[ インターホン・リモコン隠し例 ]

station_0824_8.jpgstation_0824_9.jpg

3.飾りたい絵がない場合。


station_0824_10.jpg額だけ飾ってみる

飾りたい絵がない場合は、しばらく額だけ飾ってどんな絵がいいか迷う時間を楽しみましょう。美術館に行った時に購入したポストカードや、私のお勧めは、処分する雑誌の中の綺麗なページの切り抜きと、お子さまの絵です。毎日大量に描かれるお子さまの場合、嬉しさと共に保管に頭を悩まされる方も多いと思います。とびきりの1枚を2人で選び額装すると子どもは本当に喜んでくれます。他を処分するのが気楽にもなりますし、子どもの描く絵の変化にも敏感に気づいてやることができます。


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4. 子どもの絵をかざるキッチン脇 アーチの壁の横。


ポイントはしっくりくるまで何度も選び直すことです。見るたびにうっとりすれば完成です。

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5. 飾りやすい裏加工の額を選ぼう。


もし額を新調したいと思われたる場合には、選ぶ時に外せないポイントは2つあります。
①マットが付属している。
 ※ マットとは、額縁に入れる2mm厚の紙材で出来ている台紙のことです。
 マットがあると見え方がまるで変ってきます。特に普通紙に描かれている
 お子さまの絵の場合は見応えが増しますよ。
②裏が紐でなく直接掛けられる金具がついている。


   [ おすすめの裏加工 ]

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   ※ 壁に画びょうを差し、そこに引っ掛けるだけで完了

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このように紐が付いている場合は、壁から紐が見えないように注意しましょう。掛け軸のようになってしまいます。


また、絵が下を向いてしまってもいけません。壁と平行に掛けてくださいね。

station_0824_15.jpg我が家のギターの上に水平に飾れた絵

壁と水平にするには、掃除用のスポンジを切り取ったり、糸巻きを再利用し下部に厚みのある物を貼り付けるのがおすすめです。

station_0824_16.jpg■スポンジ貼り付け

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        ■糸巻貼り付け

賃貸にお住まいの方には、大家さんに、どこまで開けていいか聞いてもらいます。住まわれている年数で許容量が変化したりもあるからです。
(6年以上ならクロスの張替が必須など、ガイドライン的な物があるためです)
おすすめのフレームは、画びょうで留められる裏の金具が付いている物を選んでいます。
お住まいの環境によって異なりますので、無理のない範囲でチャレンジしてくださいね。

「額を置かずに額を壁に飾る事」たったそれだけのことですが、飾るとなると、せっかくだからと、額や壁を拭き、その壁の周辺の物を片づけるきっかけになります。うっとりと感じるほどのものが飾られたら、他の場所にも飾りたくなるはずです。そうやって徐々に家にお気に入りのコーナーが増えていくと、自然に不要なものや、美しくないと感じていたものを手放す勇気に繋がります。
今回のブログのお写真はほどんどがお客様のお宅です。アートが画竜点睛のようになり部屋が散らかりにくくスッキリと、暮らしの楽しみを深めてくれています。
気軽にチャレンジできるコツをご紹介しました。このステイホーム期間をご自宅のアップデートを加速させる時として、楽しく有意義に使えるきっかけになりましたら幸いです

著書『「好き」から始める暮らしの片づけ』(ワニブックス)
コープこうべネットで見る こちら→

haramura (1).jpgはらむら ようこさん

生活デザイン研究室 こちらから

整理収納サービスを重ねるにつれ、家くらい自分の本当に好きなコトや物だけにしてあげたいと思いが募る。元デザイナーの経験を活かし、今の本当の「好き」を見つけ出し今へアップデートさせる独自の片づけ論をもつ。

好きな物だけだから自然と片づく。自分がアップデートされ楽しい。とファンが多く、予約の取れないアドバイザーでもある。神戸育ち大阪在住。

「好き」から始まる暮らしの片づけ  ワニブックス社から出版